インテリアとしての音楽論

March 4, 2016

 

エリック・サティの作曲した曲に「家具の音楽」というものがあります。

 

家具のように、そこにあっても日常生活を妨げない音楽であり、意識的に聴かれることのない音楽として作曲された曲です。空気の様にスッと入ってきて日常に寄り添う音楽。

 

フィルトのインテリアコンセプトに、この「家具の音楽」というコンセプトはすごく近い気がします。

 

そんな、無くても良いんだけど存在することで空間に色を付けてくれるような、フィルトの考える上質な音楽の世界をご紹介します。

 

 

 

Brian Eno / Music For Airports

 環境音楽(アンビエントミュージック)という音楽の記念碑的な1枚。優しい音像がそっと空間を包んでくれるような不思議な音楽です。意識してじっくり聞くとは対照的な音楽なので、これこそ空間にそっと添えたい音楽です。寝る前に聞けば現実との狭間が曖昧に溶けだしていきます。

 

 

 

高木 正勝 / Eating

 映像作品なども手掛けるマルチな才能を持ったアーティストで、本作は短編小説を読んでいくような短いテンポで、ほっこり温かい気持ちにさせてくれる一枚。休日、まどろみの時間に聴けばきっといつものお部屋も少し違って見えるかもしれません。コンピューターを使った音楽ですが、アコースティックな要素が強く、ふと何気なく流してしまう魅力的な作品です。

 

 

 

Steve Reich / Electric Counterpoint

 ミニマルという言葉が流行っていますが、ミニマルミュージックといえばこの人(ライヒ)です。出来るだけ音数を減らしシンプルに解体されたパーツを複雑に反復させていくことで構築していくストイックな音楽ジャンルですが、この曲だけはそんなミニマルミュージックの中でも一味も二味も違います。無機質に感じられがちな手法で作曲していながら涙が出るほどメロディアスになっています。理由の一つはギターで参加しているパット・メセニーという人。ジャズ畑のアーティストですが、彼の紡ぐメロディーは独特の優しさ(ソフトさ)を持っています。そんな異ジャンルの出会いが生み出した宝石のような音楽。ゆっくりと過ごしながら聞いてほしい音楽です。

 

 

 

John Fahey / Of Rivers and Religion

 アメリカの異才ギタリストの1枚です。アメリカの伝統的なフォークやブルースをルーツとした音楽といえばそれまでなのですが、この人は何かが違うんです。根底になにかまったく別の時間が存在しているかのような不思議な音楽を沢山残しています。この作品は数ある作品の中でもダントツに肩の力が抜けていて初めて聞く人には一番聞きやすいアルバムかもしれないです。そんなリラックスした中にもしっかりとした美学があるところが最大の魅力的です。スッと聴けて意識の外で聞き終わったときに余韻を残して行くような、香りのある作品です。

 

 

 

 

 

 

今回はお部屋で過ごすときに、添えて過ごしたい上質な家具のような音楽というテーマでフィルト的な独断でご紹介をしました。

 

テレビで流れてくるような商業的な音楽とは無縁のところにもこういったキラリと輝く、宝石のような音楽が存在することを知っていただくきっかけの一つになれば嬉しく思います。

 

良い仲間に良い空間、良い家具に、良い音楽があればきっと人生は今より少しだけ豊かになると信じています。

 

 

 

画像出典元 : Amazon

 

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