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なぜ北欧インテリアなのか〜偉大なデザイナー編〜


「長く使える良い家具」「憧れの家具」「オシャレな家具」を選ぼうと考えた時、北欧家具を連想する方は多いと思います。FILT.(フィルト)マガジンを読んでくださっている方の多くはそうではないでしょうか?では、なぜ北欧の家具がそんなに良いのでしょうか?今回はデンマーク出身の2人の偉大なデザイナーとそのプロダクトにフォーカスを当てて、考えてみたいと思います。

先ず一人目にご紹介したいのは世界中で愛される「セブンチェア」や、「アントチェア」「エッグチェア」等で有名なデザイナー、アルネ・ヤコブセンから。

シンプルで美しく優しいフォルムのプロダクトが多い、アルネヤコブセン。

このデザインは至極シンプルですが、背もたれは背中を包み込んでくれるように広がっています。また、おしりも同様優しくカーブしています。また、座面の前面が下に下がっているので、腿(もも)の裏を圧迫しないようになっています。セブンチェアのミニマルで美しいデザインは座り心地を追求して生まれた美しさではないかと思っています。

アルネ・ヤコブセンはこんな言葉を残しています。 「美しいものを作るのではなく、必要とされているものを作る」

続いてはYチェア(CH24)が圧倒的人気を誇るハンスJ.ウェグナーのご紹介です。

Yチェアは座面が広く、背中から腕の部分まで一体のアームがあり、くつろぐのに最適なチェアです。

また、横を向いて座る等姿勢を変える時に腿が痛くないよう丸く仕上げられている等、細かい気配りが随所に見られます。座面はペーパーコードと言われる紙を撚ったもので張られていて、使う毎にその人のお尻の形に合っていき、どんどん座り心地が良くなっていくという仕組みになっています。

また、ペーパーコードは張り替えができるので、10年以上使ってくたくたになってきたら張り替え、そのときにまたグッと木部の躯体を引き締め、更に長く使えるようになるというとても考えられた構造になっています。だから、ヴィンテージで多く世に出回っているんですね。

この三次元に曲がった部分の美しさは他に類を見ないです。

ウェグナーはこんな言葉を残しています。

「私の作品は芸術作品ではありません。日用工芸品なのです。ですから、手で触ってください。座ってみてください。そして、よく見てください。曲線を手で追い、つなぎ目を見て、私の心の流れを感じ取ってください。体を通して、耳を澄まして、作品が私の言葉で皆様に話しかけている物語をぜひ感じ取ってほしいのです。」

どちらのデザイナーの作品にも言える事ですが、座る事、人が使う事を考えて作られたオーガニックな優しいデザインなので、シンプルで美しく、空間にとてもなじみます。また、座り心地が良く、触って気持ち良い曲線のあるデザインだから、私たちの日々に体を伝って寄り添ってくれます。だからこそ長い年月を一緒に過ごして、自分だけのヴィンテージとなり得るものなのです。

「美しい」をデザインしたのではなく、 「人に寄り添うもの」をデザインした結果、それがこの上なくシンプルで普遍的な美しさを生み出したのですね。だから時代を超えて、愛されているんだと思います。

長く愛して使える家具に、北欧デザインが選ばれる理由をフィルトなりに考えてみました。続編も乞うご期待です。

Tanbata.

画像出典元:フリッツハンセンカール・ハンセン&サンジャパン


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